直近の活動報告

2025年11月14日

第3回石巻地域 企業交流会を開催しました。(令和7年11月11日開催)

令和7年11月11日に交流推進委員会主催の第3回石巻地域 企業交流会を開催しました。

 

【概要】

昨年に続き今年も石巻地域企業を中心に17社21名の企業の方と石巻専修大学の4名の先生に

石巻市かわまち交流センターにお集まりいただいて交流会を開催しました。

25名が4つのグループに分かれて、人材の確保・育成をはじめ、各企業が抱える様々な

課題について自由な意見交換・情報交換が行なわれました。特に今回は、学生の就職に向けて

積極的に地域企業との関係強化を進める石巻専修大学の先生方1名ずつに4つのグループに

参加いただいたことで、学生・大学の視点での様々な情報を伺いながらディスカッションが

行える有意義な機会となりました。

 

     ◆開催日時 令和7年11月11日火曜日

     ◆開催場所 石巻市 かわまち交流センター 1F市民交流ホール

     ◆ 参加者  29名 (17企業21名  石巻専修大学4名、富県宮城1名、工業会3名)

     ◆プログラム

        〇 ものづくりカレッジプロジェクト進捗状況 (厨川コーディネーター)

        〇 グループ意見交換会  (参加者全員)

        〇 石巻専修大学とみやぎ工業会との連携について (石巻専修大学 稲葉先生)

 

【意見交換の概要】

企業が直面する主要な課題は「人材確保・育成・定着」であり、それに対する多様な取り組みと大学との連携の重要性が浮き彫りになりました。

 

●Aグループ

インターンシップにおいて学生と企業の双方が目的意識を持つことの重要性を指摘しました。大学と企業が連携し、共通の意識を持ってインターンシップを推進することで、学生の企業への理解と意欲を高められると提言しています。

 

●Bグループ

若手人材の育成と定着について議論しました。現代の若者がライフワークバランスを重視する傾向がある中で、定着性を高めるには、若手の登用による教育効果の向上、責任感や面白さを感じさせる機会の提供、そして明確なキャリアゴールの提示が有効であるとしています。また、専門講義の充実や、ものづくりが最終消費者に届く過程を見せることの重要性も強調されました。

 

●Cグループ

地方中小企業における人材確保の困難さに焦点を当てました。特に、親世代が企業への理解が浅いために学生の就職を阻害するケースがあることを問題視し、企業の強みを学生だけでなく保護者にも伝える工夫が必要だとしました。大学と連携し、地元の優良企業情報を学生や保護者に周知すること、Uターン・Iターン希望者の情報を大学から提供してもらうことなどが提案されました。

 

●Dグループ

従業員満足度向上、コストの見える化、部門間連携、業務フローのマニュアル化、そして学生の心のケアといった多岐にわたる課題と取り組みについて議論しました。特に、個人面談を通じた不満の吸い上げと改善、技術向上に対する適切な評価、業務プロセスの見直しによる無駄の排除、そして、入社後のメンタルケアの重要性が議論されました。

 

 

【石巻専修大学 稲葉准教授のお話】 

         ■石巻専修大学とみやぎ工業会との連携について■

石巻専修大学は、“人材育成・獲得”を重要課題として取り組んでいるみやぎ工業会企業との連携を進めてゆくことを希望している。石巻専修大学として、「今、大学ではどういう取り組みをしているのか」を中心に情報共有いただき、併せて、今後どのような連携を考えているかについてお話しいただいた。 

以下に箇条書き形式でまとめました。

 

  •  ●大学のキャリア教育の全体像

  ・ 地元、地域企業との連携を重視し、学生に1〜3年次で段階的なキャリア教育を展開している

  ・ 目的:学生の地元産業理解と企業の採用課題解消

 

  •  ●1年次:「キャリア設計」

  ・ 1年生全学生必修

  ・ 地元企業・OB/OGによる講話を実施

  ・ 今後は、みやぎ工業会企業の登壇拡大を希望

  ・ 学生に早期から職業意識を育成する

 

  •  ●2年次:「キャリア開発」

  ・ 選択科目として企業説明会を授業内で実施

  ・ 授業1コマあたり4社×複数週で8社程度の企業の紹介を想定

(従来の合同企業説明会における企業間の学生集中・閑散格差の課題を回避)

  ・ 授業後に企業の現場/工場の見学を行い、2段階学習を実施

 

  •  ●3年次:「キャリア研究」

  ・ 国の基準に沿ったインターンシップ*を授業の単位認定している

      *)2023年経産省と文科省と厚労省3省の合意文書で国により

        “インターンシップ” が定義され、履行条件が厳格化された。

         - 最低5日間受け入れをすること

         - そのうち半数3日間は就業体験を実施すること、

         - 企業側は学生の評価を行い、フィードバックをすること、など

  ・ 基準が厳しく、企業の実施内容のばらつきが課題。

         ➡ 基準に合った実施が効果的な運用・成果につながる

  ・ 3年生の時から学生-企業の繋がりを構築することで4年生秋の就職活動解禁時までに有効な

    関係を醸成することができる

  ・ 大手企業は既に進めており、地域企業も低学年から学生と接点を持つ必要がある

 

  •  ●課題と今後の取り組み

  ・ 卒業生の活躍・定着状況の把握が不十分

  ・ みやぎ工業会と共同で採用・育成・インターンの実態調査/アンケートの実施を希望

  ・ 結果をもとに、みやぎ工業会と石巻専修大学共同のインターンシッププログラムを構築したい

 

 厨川コーディネーターコメント:

 「ものづくりカレッジプロジェクト」とも非常につながる部分があり、まさに、やろうとしている

アンケートであり、石巻専修大学さんが取ろうとしていることは非常にありがたく、また、学生さんの卒業後の状況は見えにくく、UIJターンの追跡情報もない状況なので、我々としても是非一緒にやらせて頂ければと思います。

 

 【理工学部教授 阿部先生からのお話】

         ■理工学部の改組についての紹介■

石巻専修大学理工学部は、2027年4月に改革を計画しています。主な変更点は以下の2つです。

 

  1. 創造工学科の新設:  現在の機械工学科、情報電子工学科、経済学部の情報マネジメント学科を統合し、新しい「創造工学科」を設置します。この学科では、現代社会で活躍できるエンジニアを育成するため、技術だけでなくビジネスや経営の知識・センスも身につけられるカリキュラムを提供します。2年生からコースに分かれますが、全てのコースの内容を学べるように構成されており、MOT(技術経営)のような幅広い技術を習得できます。
  2.  
  3. 生物科学科の拡充:  理学系の生物科学科はコースを増やし、内容を拡充する予定です。

この改革により、石巻専修大学は時代に即した人材育成を目指します。

 

 

                    ◆意見交換風景◆

            

                            石巻専修大学 稲葉先生

                    ◆懇親会風景◆

 

 

        

 

 

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