直近の活動報告
2025年11月4日
県外企業見学会を開催しました(岩手県企業見学 令和7年10月21日開催)
令和7年10月21日に、技術交流委員会主催の県外企業見学会を開催しました。
今回は、岩手県の企業2社にご協力いただき見学会を開催しました。
午前中に、平泉町に立地する株式会社長島製作所 平泉工場と、午後に
遠野に立地する株式会社ワイ・デー・ケイ 東北工場 の製造現場を
見学させて頂きました。
見学会には、13企業から19名の方々に参加いただき、事務局を含めて22名で
見学させて頂きました。見学後に行ったアンケートからも、皆さんから、
とても参考になり満足いただけたと好評いただき、また、見学時の質問も
活発に行われ、とても充実した見学会となりました。
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◆開催日時:令和7年10月21日(火)
◆見学先: 株式会社長島製作所 平泉工場 (岩手県西磐井郡平泉町)
株式会社ワイ・デー・ケイ 東北工場 (岩手県遠野市)
〇株式会社長島製作所 平泉工場
株式会社長島製作所は、岩手県一関市に本社を構える1976年設立の金属加工メーカーで、自動車・半導体・家電分野の部品製造を中心に事業を展開しています。設計・生産技術・金型製作の3部門を自社内に備え、開発から製造までの一貫体制を構築している点が大きな強みで、東北でもまれな企業です。本社のほか、奥州市前沢区や一関市藤沢町にも工場を持ち、地域密着型のものづくりを推進。
2015年に父から引き継いだ2代目の女性社長は、赤字事業だった自動車部品事業を黒字化し、売上高の6割を占める主要な産業に育て上げた。現在従業員数は約176名で、女性の割合が少ない製造業において、女性の雇用促進に取り組み、現在は女性雇用比率30%を維持しています(男性120名/女性56名)。2019年3月には「新・ダイバーシティ経営企業 100選」(経済産業省)、11月には「くるみん/次世代育成支援認定マーク」(厚生労働省)にも認定されています。黒字化だけでなく、「働き方改革を率先して行っている企業」と地域でも一目置かれています。「女性として自分が製造業に飛び込み、苦労した経験をもとに、今の経営体制をつくり出した」と話す新宮社長。社員の自主性を尊重した職場環境づくり、企業風土の改善に力を入れており、改善提案や委員会活動などを通じて働きがいのある企業風土を育んでいる。ISO9001認証取得やDX推進、教育施設「PLOT」の開設など、品質向上と人材育成にも積極的に取り組み、地域社会とともに成長する企業として高い評価を得ています。
〇株式会社ワイ・デー・ケイ 東北工場
精密板金加工の分野で高い技術力と信頼を誇る企業です。1952年創業で、半導体・液晶製造装置、産業用設備、通信・制御機器の設計・製造・修理を手がけ、精密切削加工にも強みを持ちます。設計から装置組立・検査・現地スタートアップまでを一貫体制で提供し、OEM・ODMにも対応。本社を東京都稲城市に構え、国内外に工場をもち、岩手県、宮城県、神奈川県、九州、中国(江蘇省)に製造拠点を構えています。従業員数は連結で1,100名超、売上高は約192億円(2025年3月期)。岩手県遠野市に位置する東北工場は、その中核拠点として、最新鋭の加工設備と高度な生産管理体制を有し、多品種・小ロット・短納期といった多様なニーズに柔軟に対応しています。
工場内には、ファイバーレーザー加工機、自動ベンディングシステム、溶接ロボットなどを導入し、精度と効率を両立した生産を実現。さらに、IoTを活用した工程管理やトレーサビリティの強化により、品質保証体制も万全です。こうした取り組みは、医療機器、半導体関連装置、産業機械など、品質要求の高い分野での実績につながっています。
同社の魅力は技術力だけではなく、人を大切にする企業文化も大きな特徴です。たとえば、初めての給与支給日に「給与支給式」を開催し、その場で入社式新入社員研修中の様子を収めた映像を保護者に上映するという、心のこもった演出も行っています。これは、社員の成長を家族とともに喜び合うという、同社ならではの温かい文化です。また、社内では部署を越えた交流や改善提案が活発で、現場の声を経営に反映する風土が根付いています。地域密着型の企業として、東北エリアの産業振興にも貢献しており、信頼性と機動力を兼ね備えた協力先として注目されています。









